◆ JUMBO MTNV から J’s Professional Weapon まで
2013年3月
日本の アイアンで名器と紹介されるのが ブリジストンのJUMBO MTNV ダンロップ DP201 ミズノのTN-87
の 3モデル
名器の定義について詳細に解説された文章を見た事も無いので、何を基準に 名器とするのかは誰も正確には語る事は出来ないと思う。
これは あくまで 個人的見解で有るが 上記の3種類のクラブは トッププロが使い それに合わせてトップアマも使った事で 人気が出て セールス的に良く売れた事に起因している事が多分に有る気がする。
とは言え いずれのアイアンも 形状的には 非常にバランスが取れているのは間違えない。形状が美しいから 名器なのかといえば クラブを道具として 捉えた場合には 必ずしもそうは思わない。
ねずみ捕る猫が良い猫の諺が有る通り 入るパターが良いパター 勝てるクラブが良いクラブある。 しかしメーカーとしては 売れるクラブ良いクラブ。
ここに メーカーの思惑とプロの考えが交錯する部分があると思う。メーカーがプロと用具契約をして 契約したプロが勝つ事で 使用クラブが売れると言う図式は今も昔も変化は無い。
結局は メーカーの販売戦略が優先して 市場に意図的な名器としての評価を定着させただけの様な気もするが、その開発や製造にー番 時間とコストを掛けている事から 良い物が出来て当たり前かもしれない。
プロ使用のモデルは市販品とプロが実際に使用するクラブでは 相違点が有ると言うのは良く聞く話ではあるが 基本の設計からの形状は同じ有り 出来のよいものが プロに渡り
普通に検査して 合格したものが 市販品として提供され 同じモデルで有っても別物とも言われるが その点については良く判らないが 基本設計は同一であり同等と評価しても良いと個人的には思う。。
また。クラブはシャフトが付いてのトータルの性能で 優劣を付けるべきであり ヘッドの出来が良いとしても シャフトの性能如何では 駄作にも成り得ると思う。
国内ブランドで名器と称されるクラブとして 一番最初に来るのはJUMBO MTNVであり このシリーズはJ’s
Professional Weaponまでのクラブはないかと思う。
ジャンボ尾崎を含めた プロゴルファーに一番多くの勝利をもたらした クラブであり モデル単独として 販売本数が一番多かったモデルではないかと 睨んでいる。
また、発売年代からしても MTN3が1983年 TN87が1987年 DP201が1988年と年代的にも 一番古く ジャンボ尾崎の勝つ事で
セールスも成功し BSが国内のクラブメーカーのトップを揺るぎないものにした。メーカーにとっては間違えなく名器である。
このクラブが市場に与えた影響は大きく 追うように ミズノのTN-87や ダンロップがDP201をリリースしている。 ミズノ・ダンロップの両モデルがどんな設計思想で作られたのか その辺の事情は
JUMBO MTNV は一般的には ベンホーガンのパーソナルを手本にして ジャンボ尾崎が監修したと言われているが捉まり過ぎない設計思想の パーソナルに比較して 捉まる様に設計されたモデルのように個人的には思う。
当時の多くのゴルファーが JUMBO MTNV PRO MODELに憧れが有った事は間違えなく 日本の ゴルフ史で 絶対 外せないアイアンで有る。
日本の名器とされる 3モデル その原型は ベンホーガンのパーソナルと言われている
画像を参照すると判るが バックフェイスの トウ側の斜めに落とされたカット DP201とTN87に見られる
特徴なのだが JUMBO MTNV には その トウ部分をカットはしていない。
まんま 真似しなかったのが 尾崎の拘りなのかもしれないと思ったりする。
ベンホーガンはフックに悩まされていた事からクラブの形状で何とかしょうとして トウを重量を落とす為のカットと
思うが DP201にしても JUMBO MTNV PRO MODEL にしても どちらかと言えば ドローをイメージするし
実際に つかまりが割と良いクラブだ。この点に関して パーソナルとは基本思想が違う気がする。
パーソナルとTN87は所有したことが無いのでコメントは出来ないが ベンホーガンに関しては逃げ顔だろう。
http://www.golfdigest.co.jp/golfstyle/neo-athlete/gear/080731/default.asp
私は 古い年代のアイアンは詳しくないが その歴史の中でマグレガー社の存在が一番だと思う。 詳しくはマグレガーのHPを覗いて貰えば良いとして
年代を遡ると 2段ブロックのバックフェースのアイアンは この辺から始まったのかと思うのだが
Old Steelさんに 解説いただいた所
2段のデザインは、諸説あるようで、1938年の3852というモデルが最古参といわれますが、手持ちの資料では1935年にトミーアーマーが
初めてすべてをデザインしたとされる、A-1というモデルが同じデザインに見えます。 画像は探せませんでし。 http://ameblo.jp/bearzag/entry-11487732210.html#cbox
1949年に トミーアーマー シルバースコット 985 画像左 画像提供 Old steelさん
1957年にマグレガーから独立したベンホーガンが始めて作成したアイアンがBen
Hogan Precision 良い画像を捕獲できず
1967年 マグレガーVIP これは簡単に画像入手できるので割愛。
JUMBO MTNV は ジャンボがそれ以前に愛用していたベンホーガンの パーソナルモデルを土台に開発されているが当時 スコッチタイプ(四角顔)が主流だったが
ジャンボは丸顔のコンベンショナルが好きだったようです。ただ トップブレードとソールの薄さ PW/SWが小振りだった事に不満が有ったようです。
更に、ロングアイアンは スポルディング。フェイスを大きく見せる為の処理はマクレガーの処理が 気に入っていたようです。
そうした要望を聞き入れながら開発したモデルは 形の流れを無視した良い所取りのセットとなっり技術屋の発想から生まれてえなかった実戦から生まれた モデルが MTNVモデル。
MTNVとなのる 3モデルが有ります。最初のモデルは ミラー仕上げです。その ミラー仕上げが 眩しいという事でサテン仕上げにしたのが リミテッドエディション
リミテッドエディションは限定販売だったが 予想以上の好評でしたが 限定と銘打っているだけに同じものは出せず同内容で 売り出されたのが JUMBO
MTNV PRO MODEL です。 --- GDOの自身のブログより転記
−追記 上記は文章は 古いチョイスの記事を 簡単に纏めたものだが (記事にした当時は このモデルは持っていなかった)
JUMBO MTNV から JUMBO MTNV PRO MODEL発売までの記事に細かな変更点が有るとの説明はかったと思うが どう見ても 両モデルには細かな違いが有る事が判る。
ただ 残念な事に その違いを 画像で表現しきれてないと思う。また3-PWまでの流れは 良いとこ取り 流れを無視したセットと有るが 個人的には 綺麗な流れに成っているように見える
コンベンションタイプのアイアンは 7と8番で 形状が 大きく変化するものが多く その流れを違和感なく 上手く纏めている様に見える。 下記の画像を参照して下さい。
スコッチタイプのアイアンなら PWまで 全て スコッチタイプの形状になるが コンベンショナルは 8番までは ウエッジの流れを強く意識したトップラインがラウンドした形状になり 7番から少し直線的なトップラインに変化する。
今回 JUMBO MTNV から J’s Professional Weapon まで たまたま 手元に揃ったので ここはやはり比較してみるのは必然と 3モデルを個人的な視点から 比較してみる事に(=^・・^=)
その後に 販売されたJ’s Classical Edition/J’s Titanium Muscle Backも含めて比較すれば完璧なのだが いずれも 現在は手元に無いのが少し残念ではある。
2種類の クラブについて 個人的な評価をすれば
J’s Classical Edition 手入れを少しでも怠ると 直ぐにまだらの斑点が発生して 道具としての 扱い辛さがあった。
J’s Titanium Muscle Backは マスルの打感と言われているが 個人的にはキャビティーに近かったと感じる。シャフトが HM40だった事も関係していると思う
また ヘッドサイズの それ以前の物と比較して 僅かに大きい気がする。(現物が既に 手元に無いので 印象のみでの比較)
http://www.premium-golf.jp/ ジャンボ尾崎の ゴルフクラブの変遷はこちらを参照
ジャンボ尾崎の アイアンの変遷 リンク先HPよりの転載
1983年〜 NTN3
1984年〜 JUMBO MTNV Limited Edition
ミラーメッキが眩しいとサテンに変更
1988年〜 JUMBO MTNV PRO MODEL
Limited Editionが限定だったので PRO MODELに形状は変化
1992年〜 J’s Classical Edition
J’s Professional Weapon
1996年〜 J’s Titanium Muscle Back
リンク先のHPでは チタンマスルのHM80から カーボンシャフトを使用となっているが
HM70 J’s Professional Weapon から使用していた記憶がもありますが・・
リンク先は 関係者の執筆だから 記憶違いかも
そこで ユーチューブで 動画を探して見た 良く解りません(汗)
また ウィキペディアではJ's Professional Secret Weapon (アイアン)を1994年から使用となっているが
J's Professional Secret Weapon は ウッドのみの 名称だったと思われる。
左の表は 日本アマの出場者の使用アイアンのモデル別年代別の表になるが
1992年にJ’s Professional Weaponをジャンボ尾崎が使い始めのにも関わらず
その後 3年間は JUMBO MTNV PRO MODEL の使用率が 一番で有り続けた事から
このモデルの優位性が裏づけられるような気がする。
(J’s Professional Weaponの市販は1992年から始まったと思う)
ジャンボ尾崎の使用クラブと
年度別 優勝回数の纏め
優勝回数は JPGAのリストから
1983年以前のデーターは
JPGAのリストには未掲載
は国内賞金トップ
まずは 7/8番のバックフェイスの比較。
見た通り
J’s Professional Weaponには
フラッジが付いており 形状が随分違う。
MTNVは PRO MODELに比較して
ブレードが少し長く全体に一回り大きい。
年
優勝回数
最高順位
クラブ/特記
年齢
1970
-
-
プロテスト合格
23
1971
-
-
初優勝
24
1983
-
*
Jumbo MTN III
36
1984
-
*
Jumbo MTN III
Limited Edition
37
1985
0
2位
38
1986
4
-
39
1987
3
*
40
1988
6
*
Jumbo MTN III
PRO MODEL
41
1989
6
*
42
1990
4
*
43
1991
2
*
44
1992
6
*
J's
Professional Weapon
45
1993
3
*
46
1994
7
*
47
1995
5
*
48
1996
8
*
J's Titanium
Muscle Back
/J's King's Spirit?
49
1997
5
*
50
1998
3
*
51
1999
2
*
52
2000
1
*
53
2001
0
*
54
2002
1
*
JUMBO オリジナルM
JUMGER
55
2003
0
2位
56
2004
0
7位
PRGR TR-X 910MJO
57
2005
0
8位
58
2006
0
15位
59
2007
0
20位
60
2008
0
33位
GMA ロイヤルスター
61
-
66
-
-
*
MTNVとMTNV PRO MODEL J’s Professional Weaponとのフェイス高さが随分違います。
フェイス面を比較すると 殆ど 見分けが付きません
トップラインから ネックへの 立ち上がりです。 若干個性が出てきます。
ソールを見ると 違いが良く解ります。
時代が 新しくなる従い トウ・ヒルにラウンドの削りが入ってきます。
J’s Professional Weaponはフラッジが有り バックフェイから想像すると
ソール幅が有る様に見えますが それ程でも有りません
トレーディングエッジに 削りが入っている為にそう見えるでしょう。
また J’s Professional Weapon が ソールが相当長く見えますが
現物比較では それ程でも有りません。
JUMBO MTNV のフラットソールからJUMBO MTNV PRO MODEL へ
J’s Professional Weapon に移行するに ソールはラウンドし
トウ・ヒルを落とした削りが入ります。
クラブの変遷と スイングの変遷を 自分なりに 考察しようと 動画を探したが
思うような 動画を 探せなかった
1991年は JUMBO MTNV PRO MODEL
1993-1994は J’s Professional Weapon だと思うが
その差は やはり素人には 解らない
2000年は チタンマスルだと思うが
1991年頃の スイングと比較すると 鋭さは無くなっているのは素人にも良く解る
いずれにしても 一人のプロゴルファーと その使用モデルが
明確に誰でもわかるプロは ジャンボ尾崎と中島常幸しか 居ない。
構えた感じ
オフセット FP値に ついては 資料が 無いので 不明なのだが
感覚としては
JUMBO MTNV PRO MODEL
JUMBO MTNV
J’s Professional Weapon
の順に グースが大きく成るような感じを 受ける
また チタンマスル(記憶では)が 一番 グースが 大きかった記憶が
P/Sについても チタンマスルが グースが大きかったような記憶があります
いずれにしても 非常に良く似ている事は変わり有りません。
1991年日本オープン
VIDEO
1993年ダンロップフェニックス
VIDEO
1994年VISA太平洋マスターズ
VIDEO
1995年新春に豪打
VIDEO
2000年 サンクロレラクラシック
VIDEO
どのモデルも殆ど 似た形状では有るが
当時のプロモデル(プロが使用した思われるモデルも含む)の中では
ヘッドが僅かに大きい 特に初代 JUMBO MTNVは その後のモデルより少し大きい
このモデルのヘッドが少し大きいのは
スポルディングの影響が有るのではないかとおもう。
定価
JUMBO MTNV 144000円 3-P/SW 9本セット
JUMBO MTNV PRO MODEL 20万円 3-P/PS/SW 10本セット
J’s Professional Weapon 40万円 3-P/PS/SW 10本セット
価格から考えると J’s Professional Weapon は 当時としても高額でおいそれと買える金額ではなかった。
シャフトは市販品のMTNV PRO MODELまではプレシジョンシャフトのみの記憶が有るが
手元にはMTNVのFWとアルディラのカーボンシャフトが有るアルディラについては
リシャフトの可能性も高いようだが FWについてはソールにFW刻印まで
有る事からMTNVのバリエーションとして販売されていたのと思われるが良く判らない。
J’s Professional Weapon は カーボンシャフトのみではと 記憶しているが
ヤフーオークションで DGの刺さったモデルを見たがメーカーオーダーなのか リシャフトなのか 良く判らない。
HM70シャフトは ロートルクで 折れ易いシャフトだったと 何処かで見た記憶が有り
今回 入手したJ’s Professional Weapon は 8/9番が HM80に変更されており
以前から持っていた物も ソケットが 微妙に違っている事から 折れ易いシャフトは間違えないだろう。
自分自身も ゴルフクラブ 唯一シャフトを折ったのは HM70のついた ドライバーだった。
この3モデルを実際に打って見た感想だが ふ・・・んと言う感じで どれも良く似ている。
ただ J’s Professional Weapon だけがオリジナルで JUMBO MTNV PRO MODEL は DGに リシャフトした事で 最初に刺さっていた FMよりは 打ち易く感じるのは間違えない。
また JUMBO MTNV は カーボンシャフトで重量も軽い事から 振り抜きやすさでは 他の2モデルより 簡単だが ライカクがアップライトに調整されている問題だとも思うが 引っ掛かり易い。
ソール形状が 一番平らな事も有ると思うが ミスヒットに対して 一番 厳しいと思う。 また プロモデルなのだが J’s
Professional Weapon は ソール形状からも判るとおり ミスヒットに対して一番寛大である。
ピッチングサンドは MTNV リミテッドエディションでジャンボ尾崎が考案したとされています。
右から JUMBO MTNV PRO MODEL J’s Professional Weapon オリジナルの現代のウエッジ 見れば解るとおり JUMBO
モデルには いずれもフラッジが大きくついています。
ソール形状は サンドウェッジに近く この形状こそが JUMBO ウエッジの要のような気がします。
アンダースローでボールを投げる感じは グース形状ならではの イメージで現代のウェッジの用に 開いても 閉じても使うと言うより スクエアーに構えて ボールをフェイスに乗せて
目標に向かって投げる そんな ウエッジの使い方をする ウエッジだと思う
今回 JUMBO MTNV PRO MODELのP/S がJ’s Professional Weapon をヤフオクで購入時に 付いてきた訳ですが この ウエッジが 何故か 使い易く感じる使い易いとは イメージした距離と方向性が大きく狂わないのだ
シャフトが慣れた DGS400が付いているのが原因なのか? もうひとつはネックの調整しわと簡易計測から考えて1度程度 ライカクがフラットに調整されている様に感じるこの事が 自分には合ってるのかもしれない。
今は主流を外れた グースタイプのウエッジ私にとっては 使い易い形状だ。
ジャンボ尾崎のアプローチ動画 独特だね
VIDEO
JUMBO MTNV からJumbo MTN III Limited Editionそして
JUMBO MTNV PRO MODEL へと 移り変わりるのが
普通に知られている この モデルの流れなのだが
そんな モデルの中に FWと言うモデルが有るとは
このモデルをヤフオクで落札するまで知りませんでした。
重量を見れば判りますが 軽量モデルです。
シャフトも プレシジョンFWと言う シャフトが付いています。
このシャフトについて 詳し事は全く判りませんが
通常のFMシャフトより 20グラム程度軽く成っています。
また プレシジョンシャフト独自の 振動数管理表記では
こちらの FWは6.5表記になっていますが
実際 振った感じは かなり 柔らかく感じます。
FWヘッドと通常ヘッドの7番の比較を画像を見れば判りますが
サイズ的にFWヘッとが 一回り小さくです。
良く似ては居ますが 細かく見ると 細部で細かく違いが見られます
バックフェイスは 2段の境界がより 直線的に処理されています・
フェイスの高さはも低いですね
以上 色々 書いたり・画像を撮影してみて JUMBO MTNV にしても DP201やTN87にしても その原型は ベンホーガンのパーソナルと言われているが
何処が原型なのか どの点がパーソナルと酷似しているのか 良くわからないと言うのが 個人的な感想です。
パーソナルや少し触れた トミーアーマー それにTN87を同時に比較すれば 少しは そう言われる理由が判るかも知れないが
入手も困難なモデルで 金額的にも高額だから 中々安易には手を出せない(=^・・^=)
只、救いなのは市場でも それなりに流通も有り 金額が有る程度する事で 鉄くずになる可能性も少ない事から
10年後でも 個人が大切に保管している可能性が高いので 慌てなくても良いかと思う。
その前に なも無き 1990年前後の 忘れ去られ 鉄くずになる可能性の高いアイアンを保護する事の方が 先の課題だと思う